履歴書の歴史について - 履歴書の項目は変わってきている

network, intelligence, artificially-8276910.jpg 履歴書

昔の履歴書の項目、今とは全然違ったんだ!

 昨日のブログで、「履歴書に昔は‘賞罰欄’があった」と発言した。確かな記憶なのだが何となく履歴書の簡単な歴史を遡ることを考えた。

 今現在、会社の採用選考にエントリーするには、履歴書の他、エントリーシート(ES)の提出が求められるのが普通である。履歴書に関しては、一般的な書類、エントリーシートに関しては、その会社が特に用意した特別な書類という位置づけである。

 エントリリーシートが登場したのは1990年代である。その後あっという間に広がり、今では会社が当然用意するのが当たり前になっている。

 エントリーシートができる前は、履歴書1本でエントリーしていた時代があるのだ。

 エントリーシートが当然ある時代じゃない時期に、履歴書の中に、「学生時代力を入れたこと」、いわゆる「ガクチカ」の項目があった時代もあるそうだ。履歴書に書く項目はないけれども是非とも就活生が主張したいという要望に応えて発売されたそうだ。

 今では、「ガクチカ」については基本的にESで聞くべきこととされ整理されている。

 最新の要望では、「性別欄」の削除や、写真の貼り付けスペースを無くしてくれという要望があるらしい。

 性別に関しては、男女の区別により、その性別らしい服装などが要求されてしまうので削除してもらいたいとの要望だそうだ。性の問題に関しては、私は全く詳しくないが、困っている人がいるならそのように変更してもよいのではないかと感じる。履歴書の販売をしているコクヨでは、そのような性別欄のない履歴書も取り扱っているそうだ。

 写真に関しては、人を外形で判断してはいけないとの大原則は理解できる。しかし、人間の同一性を確認する1つの方法として写真を確認することは大切である。替え玉受験、替え玉入社のようなことも生じる問題である。この点については、なかなか進まないのではないかなと感じた。

 履歴書の項目、戦後は差別的なものが結構あったらしい。確認できるところで話すと、「本籍」「病歴」「障害の有無」「宗教」「実家の資産状態」「父の勤務先」「母の勤務先」などである。

 本籍地に関しては、昔の部落差別で問題となった。一部の大手の企業が「部落地名総鑑」という被差別部落の所在地をリストアップした書籍を堂々と購入していたのだ。

 履歴書で様々な差別を受けることがあった時代なのだ。

 1970年代に新規高卒者用の履歴書「全国統一応募用紙」が策定されている。日本工業規格(JIS)による市販の履歴書も作成されている。本籍地に関しての項目は、2000年までにすべて削除されたとのことである。

 就職活動で使う履歴書に関しては、できれば大学指定のものを使うように進めている。

 理由はいくつかある。

 まず、大学の名称やロゴが入っているので、出身大学が一目で分かる。愛校心があることも推定されるだろう。自分の大学出身のリクルーターがそれを見るかもしれない。

 そして履歴書の項目が就職活動に適しているからだ。ESとがっつり被る場合もあるようだが、自己PRや資格の有無など、ESの前にさりげなくアピールするような項目がちゃんとチョイスされている。毎年、今年の履歴書の項目をどうするかという会議をしっかり開く就職部、キャリアセンターもあると聞いている。

 今後は、履歴書は直筆で書くべきなのかという論争が出てきそうだ。海外では、履歴書、職務経歴書などはすべてPCで作成されている。ネットでエントリーし、写真も添付で送る会社も増えてきている。この分野、これからも動きがありそうである。

 それに関してもう一面白い話がある。戦後しばらく経つまで、履歴書は‘毛筆’で書くのが普通だったらしい。東大生がペン書きを始めてから、徐々にペン書きが普通になっていったらしい。毛筆を日本の文化だと反対する団体と闘って、ペン書き直筆になったのだ。

 今後はペン書き直筆派とPC打ち出し派の闘いになるのかもしれませんね。

コメント