土日の日本経済新聞(2023年10月28日、29日) - 株推奨事件

lecturer, training, teacher-8339699.jpg 最近の出来事

経営会議では、その会社の重要情報に触れる。

それを悪用しちゃいけないぞ!

 この土日の日本経済新聞で気になった記事は、29日(日)の朝刊27面の記事、「抜け道なきインサイダー」(揺れた天秤~法廷から~)である。

 上場企業の幹部が経営上知り得た情報を元に、株取引をし、利益を得、または損失を免れる行為を「インサイダー取引」という。

 今回の事件は、直接自分が取引せず愛人の口座で行っている。また、情報を知らせずに取引を促すという「推奨行為」だった。

 金融商品取引法では、2014年から、このような情報そのものを伝えなくても株の売買を促す「取引推奨行為」を禁止の対象に加えている。

 この男性は、証券会社に勤務していた経験もあり、その当時は株取引がしたくてもできなかったそうである。2人の愛人名義の口座は、事実上自身のインサイダー取引の目的だったそうである。

 大手の会社の役員は、重要な情報に触れるため高い規範意識が求められる。しかし、このようなインサイダー取引は後を絶たないそうで、証券取引等監視委員会によると、課徴金制度が導入された2005年以降でインサイダー取引をした人の5%が会社役員だったそうだ。

 株式の売買に関しては、売るにも買うにも相手が必要である。証券会社は、買い主には売り主を、売り主には買い主を探してきて、株の売買を成立させ手数料をもらう。インサイダー取引で利益を得ている裏には、必ず逆の損害を被った人間がいることになる。

 株取引の公正さを保つためにもインサイダー取引は取り締まるべきである。

 とここまでは一般的な話である。

 インサイダー取引の対象となったIRジャパンHDという会社は、分かりやすくいうと、株主総会などで会社側の立場に立ってアドバイスするコンサルティング会社である。

 自分の会社の情報のみならず、クライアント側の経営情報などにもアクセスする会社である。したがって、今回問題となった自社の株ではなく、クライアント側の経営情報などでもインサイダー取引をしていたのではないかと疑ってしまう。

 2人の愛人が売却した株式は、9200株、1億4800万円相当と2000株、3200万円相当である。女性には月25~30万円を支払っていたそうである。

 女性側にとってこのような男性は「打ち出の小槌」のような存在だったのではないか。

 弁護士や公認会計士などもそのような経営情報に触れるが、やはり「士業」なのでものすごくこのような取引に関与しないように注意していると聞いたことがある。しかし、このようなコンサルティング会社だと例え経営幹部といっても規範意識は薄くなるのかも知れない。

 この手のコンサルティング会社は信用が大切で、このようなに幹部が逮捕されたらダメージが大きいのであろう。

 株価は下がったままで回復はしていないようである。

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