企業の「祖業」は知っておこう - 祖業を大切にする企業

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面接を受ける企業の「祖業」って知っている?

祖業はその企業が最初に手がけた事業のことだ!

 昨日(2023年9月27日)の日本経済新聞の夕刊1面にアマゾンが連邦取引委員会(FTC)に反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴されたという記事があった。それに続く、今日の朝刊にはそれに関する詳細な記事が3面に掲載されていた。

 日経新聞は、時差の関係で欧米の重要ニュースを夕刊でまず知らせ、その次の日の朝刊で詳細を記事にするという場合がある。今回はそのような重要ニュースであるということだ。

 アマゾンは、プラットフォーマーとしての地位を利用し、外部の出店者に様々な圧力をかけたとのことである。FTCはこの点を問題視したようだ。具体的には、出店者が競合サイトでアマゾンより安い価格を提示した場合、その商品を見つけにくくしたり、出品を停止すると脅しをかけたりしたという。

 FTCはこうした行為の差し止め、構造的な解決策を要求する方向性にあるという。

 記事の内容としては以上のようなことである。今回はその事件自体ではなく、そこで使われていたある用語が気になったのでご紹介しようと思う。

 この朝刊の記事の中で「祖業」という言葉が使われていた。あまり聞き覚えのない用語だったのですぐに調べた。広辞苑第7版によれば、「祖業とは、祖先の開いた事業、祖先伝来の事業」とのことである。ビジネス的な用語としては、その会社が創業した際に、最初に手がけた事業のことをいうとのことである。

 アマゾンは現在、有料会員制度の「プライム」や広告、クラウドコンピューティングなど事業領域を広げているがもともとの創業時の事業はネット通販である。今回の記事の小見出しの『独禁当局、アマゾンの「祖業」で提訴』とは、もともとの事業であるネット通販の分野で提訴されたという意味となる。

 祖業が意外な企業も存在する。私が記憶している中で一番現在の事業とかけ離れているのは、自動車メーカーのPeugeot(プジョー)である。

 プジョーの祖業は、工具類の開発で、メインの商品は「ペッパーミル」だった。あのWBCでヌートバー選手がやっていたあのペッパーミルなのである。プジョーは祖業を大切にしていて、車のショールームなどに行くと今でもペッパーミルが置いてあったりするのだ。

 プジョーのホームページを覗くとその辺の歴史が確認できる。工具類に始まり、ペッパーミルが大当たり、その後自転車を作り、車へと発展していく。企業にも歴史があるのだ。

 企業は、事業環境に対応して変化しなければ生き残れない。日本では、100年間も同じ事業をして生き残っている会社が多いが、世界的には極めて稀なことである。でも、日本においても祖業が全く現在とは異なる企業も必ず存在する。

 就職活動でもその企業の祖業をしっかりと知っておくことが大切である。面接などでサラリと聞いてくることがあるからである。就活生は、企業のホームページというと採用情報のページのことだと思っている人も多いと思う。企業のHPを見たら必ずその会社の歴史や祖業が何だったのかの確認をしよう。

 ESとかでもサラリと祖業とかに触れていると、「ああよく知っているなぁ」という評価になるのではないだろうか。あまりに露骨だと良くないと思うが、少なくとも知っていることをアピールできたらプラスの評価に繋がるだろう。

 それくらい企業にとって「祖業」は大切なのである。

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