企業にとって面倒なことに対する準備 - ジャニーズ事務所の会見問題

ai generated, pumpkin, fall-8292699.jpg 会社・社会人一般

企業にとって面倒なことっていっぱいある。

しっかりと取り組み、その知見を蓄積したい!

 ジャニーズ事務所の会見で質問NG記者が予め設定され、質問ができなかった記者がいる。そして、そのリストを作ったのは会見を取り仕切るコンサルティング会社でジャニース事務所は一切関わっていないということが話題となっている。

 このブログで、ジャニーズ事務所の過去にあった出来事を取り上げるつもりはない。

 言われているような性加害があったなら、当然保障すべきであるし、当事者同士で淡々とその話し合いをしていくべきであろう。加害者がもうすでにお亡くなりになっているし、かなり昔の事案も含まれている。正直なところ裁判のような事実認定を積み重ねて被害認定し、解決することは難しい側面がある。ジャニース事務所側も保障をすることに肯定的なのであるから、その部分については進展して行くであろうと考えている。

 今回問題としたいのは、このような企業にとって面倒くさい記者会見のようなものへの準備についてである。

 一般の企業でも、株主総会や、組合との話し合いなど、しっかりと準備、対応をしなければ大混乱になるような面倒なことは存在する。

 ジャニース事務所に関しては、そのような企業にとって面倒なことに対する準備がなかった。というより、そのような面倒なことに対する準備、対応の経験が薄かったのではないかと感じる。

 私の経験したところでは、株主総会がある。株主総会は、3月末が期末の会社であれば、通常6月末に行われる。

 株主は会社へ出資した人である。

 会社に好意的な株主もいれば、会社に批判的な株主もいる。また、株式を多く保有する大株主、1株のみの少数株主などがいる。

 大昔は、総会屋という株主総会を仕切る集団があった。経営コンサルタントと称しているが実は反社会的勢力と繋がりのあるような組織だったそうだ。株主総会を平穏に終わらせようという立場と、逆に株主総会で暴れて解決金を貰おうという立場で争っていたらしい。もちろん、真面目な企業はそのようなところとは付き合わない。何かスキャンダルを出してしまい問題となった企業の株主総会がそのようなことになる。それも随分昔の話だ。

 私が就職した頃には、そのような総会屋は反社会的勢力という扱いになり、徐々に株主総会から排除されていったのだろう。まあ、健全な企業だったのでそのようなことを知らないだけなのかもしれないが…。

 株主総会の受付を手伝ったことがある。私は人事採用担当なので、総務系の繋がりとして手伝いに行っただけだ。しかし、トラブル防止のために様々な工夫がなされていた。

 要注意人物については、過去の株主総会のデータなどがあるのだろう。さりげなく、要注意人物であることが会社の関係者に分かるように資料にマークがついているのである。もちろんそのマークの意味はこちら側からしか分からないようになっているし、貰った株主もおかしいとは気づかない。本当にちょっとした工夫だし、毎年その仕掛けは変えられていた。

 またそのような人物が最前列などに座らないように、予め前の方の席は、すでに座っている人がいるように荷物を置いたりしていた。もちろん、開場したらすでに置いてあるというのではない。しばらく経ってからゆるゆると埋めていくのである。

 株主総会では、会社に批判的な意見や質問が出ることは当然である。むしろ正常だ。しかし、そればっかりになってしまったり、ヤジだらけで議案に関して進行できないと株主総会としての要件を欠いてしまう。その辺を上手く取り仕切るように工夫をすべきなのであろう。

 ジャニーズ事務所は、完全な親族会社である。現在の社長が100%保有しているとのことだ。今までも株主構成は変わってきたとは思うが、親族以外の人物に株式が渡ったことはないだろう。

 そのような場合にも株主総会は開催されるが、実際には書類だけで各議決について承認された、という書類1本で要件は満たされてしまう。

 ジャニーズ事務所は、このような企業にとって面倒なことに対する準備をする経験が少なかったのだろうと推測できる。

 今回は、外資のコンサルティング会社、ワイドショーでは‘PR会社’に、会見の取り仕切りを頼んだとされる。企業にとって面倒なことに対する準備ができる会社だったら、そのようなコンサルティング会社に頼むこともなかったであろう。

 そのコンサルティング会社は、NGリストを作ったのは自分たちと言っているが、その発言の半分は正しいだろう。しかし、コンサルティング会社は、クライアントに不利益なことは基本的にはできないはずである。おそらく、ジャニーズ事務所の意向を汲み取り、良かれと思ってリストを作ったのであろう。

 しかし、会見場のカメラでリストはしっかりと見られていた。さりげなく排除しなければ意味がないのに…。

 企業にとって面倒なことに対する準備は、その会社がしっかりと行い、その都度、知見を高めていくことが大切である。

【なお、ジャニーズ事務所は、2023年10月17日付けで「株式会社SMILE-UP.」に変更することを発表しています】

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