人事採用担当として気をつけなければならないこと - 人事情報の範囲・扱い方

vineyard, agriculture, farm-8345243.jpg 最近の出来事

人事情報じゃなくても取扱注意の情報がある。

アウティングは人権侵害だ!

 先日、自分のいない朝礼の場で、「ゲイ」であることを公表されたという事件のことが話題になっていた。

 もともとその方は、金融機関に勤めており、その時の人事採用担当にだけ自分が「ゲイ」であることを伝えていたとのことである。

 しかし、配属先の上司は、そのことを知っていて「次に来る新人は実はゲイですが、変な目で見ないように」と勝手に話していた。従業員たちは全員で「知らないふり」をすることを決め、その陰で誰に最初にカミングアウトするかを賭けていたという。

 全くヒドい話である。記事の中では、支店長はその後、弁護士などから指摘を受けた結果、降格処分になったとある。

 しかし、1番の問題は、最初に会社側でカミングアウトを受けた人事採用担当なのではないかと思っている。

 人事採用担当に対する社員の反応は様々である。やたらと警戒する人、すごく信用してくれる人、いろいろと会社の不満、職場の不満をぶつけてくる人などである。この中で一番多いのは「すごく信用してくれる人」である。人事採用担当は、とにかく口が堅い、知っていても知らないフリをしてくれる存在であるという認識が強いのだと思う。

 おそらく被害に遭った方も、採用時の面接か何かでこの人は信用できると思い、「ゲイ」であることをカミングアウトしたに違いない。

 人事採用担当としては最悪であると思う。

 人事にはいろいろと情報が集まり、「人事秘」というモノが存在する。

 入社時の履歴書、エントリシートなどは、その企業を辞めるまで保存されるし、辞めても一定期間の保存が社内で定められている場合が多い。

 紙ベースでカギの付いた書庫に保存されるモノと、デジタル化して人事記録として、人事管理の端末から閲覧可能なモノまで様々存在する。

 入社時の面接等でこのような告白を受けた場合、通常は個人の問題なので面接の記録等には記述しないと思う。ましてや、人に話してしまうなど言語道断だと思う。

 現在はLGBTなど性の問題を抱えた人は多く、少なくともその方々が変な目で見られないように配慮する義務が会社側、人事採用担当にはあるのではないかと思う。

 LGBTに関しては、過激な活動をしている一部の方はいるけれども、大部分は静かに暮らして生きたいと思う方々がほとんどなのではないだろうか。このような本人の承諾なき「アウティング」は人権侵害行為である。

 面接時のこのような告白は、人事記録ではないので保存する必要のないものだと思う。しかし、非常にデリケートな問題を持つモノなので、特殊な個人情報として人事採用担当としては“墓まで持って行く”というような扱いをしなければならなかったと思う。

 アウティングに関しては、一橋大学の事件があるが、そのような告白を受けても人にバラしたり、からかったりしてはいけないのは明らかである。そのような人もいる時代になったんだと思いながら普通に生活していきましょう。

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