その会社の収益の軸足についての認識 - そこがズレていると採用担当はガッカリ

building, skyscraper, facade-8373615.jpg 就活全般

会社がコマーシャルを流していてもその事業が収益の軸ではないことがある。

ソフトバンク、楽天で学ぼう!

 日本には様々な会社がある。

 就活生は業界研究をして、就職したい業種、会社などを探していくことになる。

 会社には、何をやっているか分かりやすい会社とわかりにくい会社がある。

 例えば、ファミレスなどは料理を提供して収益を上げていることが明確に分かる。大手のスーパーなども、食品を仕入れそれを売って収益を上げていることが明確である。

 車のコマーシャルを流していれば、当然車を製造、販売していると理解できる。

 コマーシャルを見ればその会社が何をやっているか分かる、というのが基本である。

 しかし、コマーシャルを流していてもそれが収益の軸足かどうかは実は分からない場合もある。

 ソフトバンク、楽天などは、携帯電話のCMを流しているが果たして携帯がメインなのだろうか。実はこれらの会社、携帯電話では、あまり儲かっていいない。

 何でその会社が収益を上げているか、確認するためにはやはり新聞の読み込みが必要である。

 11月10日(金)の日本経済新聞朝刊では、ちょうど、ソフトバンクと楽天の収益見込みの記事が載っていた。このような記事をしっかり読み込むことによってその会社の収益の軸足が分かるのだ。

 1面、7面のソフトバンクグループ(SBG)の記事を読むと、4~9月までの半期で赤字が1兆円を超えていると書いてある。大損害のように感じるが、SBGは、時価純資産を重んじており、9月末で16.4兆円あり6月末から約1兆円も増えているとのことだ。

 この記事の中でSBGの後藤CFOは、「投資会社として…」と述べている。

 アームに対する投資は成功、先日お話ししたウィーワークは失敗したとある。

 携帯電話のことなど一切書いていない。

 そう、ソフトバンクの収益の軸足は、有力な産業、企業に先行投資し、その資産価値が増えることなのだ。

 今後の見通しの中でも、生成AIの分野が今後の投資先として有力であるとの見解を示している。サービスやビジネスモデルの重要なパーツとして機能する可能性が高いものは、まずはSBG単体で持ちたいとの意向があると表明している。

 ソフトバンクは投資会社で、これから有力な産業は生成AIだということが分かるだろう。

 では、楽天の方はどのように書かれているだろうか。

 3面の楽天の記事を読むといきなり「携帯の黒字化急ぐ」の小見出しが目に飛び込む。携帯の基地局整備に累計1兆円超を投じ、その資金調達の大半を社債で補ってきたことから、その償還が大丈夫かという話が出ている。

 記事の中では、「好調なECや金融事業の利益を、携帯事業が食い潰し、投資や負債の返済に必要な資金を本業の稼ぎから捻出できていない…」とある。

 楽天カードの上場が、企業価値を高める1つの手段として注目を浴びているが、それについては検討中としている。

 本業の収益力の回復、そして信用力を高めるには携帯事業の早期黒字化が重要としている。

 隣の記事では、みずほフィナンシャルグループとの連携強化が記事となっており、みずほが楽天に積極的であることを示している。

 楽天の収益の軸足は、ECや金融事業、そして携帯電話である。ソフトバンクと比べ、一般消費者の生活面と深く関わっている部分が強い。

 ここまで読んできてソフトバンクと楽天の収益の軸足は随分違うことが理解できたであろう。

 円安が進むとどちらが有利になるか。日本経済が停滞するとどちらの方がより影響を受けるか。比較によってある程度予測ができるようになったと思う。

 もし、あなたが人事採用担当で就活生と面接した時、本業を「携帯電話!」と答えたらその人を採用できますか。

 正直できないと思うでしょう。日頃から、新聞を読んでその会社のことを学ぶことがどれくらい就職活動で重要か理解できましたでしょうか。

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